The dayというボード
The dayのボードは「どこでどういう滑りをしたい」というコンセプトをまず最初に考えてから設計しています。
flying fishの進化系がPOWDER MASTERで、さらに進化したのがSuper Fishということはありません。全然別物です。硬さを変えて変化とか進化とか言うコピーで煽るのは好きではありません。途中で設計を変えたのはALL DAYくらいです。
オールラウンドのボードは「どこでも滑れます」「パウダーも行けます」というキャッチコピーで今までメーカーが散々出してきてました(というか現在進行形)。むしろオールラウンド以外のボードは無かったんですね。正直9割以上の人はオールラウンドのボードでいいんじゃないかと僕も思います。ただいつも言っていますが「パウダーも滑れるボード」と「パウダーボード」というのは似ているようで全然違うのが、いまだにパウダーボードを作っている理由です。
flying fishの最初の試作ボード(単なる形に切っただけの反り上がりすら無いボード)に乗った瞬間に別世界に行きました。
コンセプト通りに踏むと深雪からトビウオのように飛び出すんです。こんなボードは他にありませんでした。浮きあがるという点では他のボードより優れています。乗り味も味があっていまだに大好きなボードです。
ALL DAYはパウダーボードで疲れた時の乗る筆休み的なボードです。ゴリッゴリのカービングをするというより1日中疲れずに楽しめるボード。まぁオールラウンド的なボードなので印象的には中途半端でした。カービングをボードの評価にしている人には物足りないかもしれませんが僕みたいな中年には楽できるボードです。倒し込みもきつくないのでとても乗りやすボードです。
POWDER MASTERはよく行く八方尾根のバックカントリーで、大きい斜面を大きいターンをするために作りました。flying fishでは浮くけど減速する、ターンというより上から下に落ちるという印象だったので。デッカいスプレーをあげてターンをしたかったんです。
Super Fishはパウダーでカービングターンをしたい。深雪の中で地形遊びをしたいというコントロール性重視の設計をしています。サイドカーブきつめでグイグイ滑れます。ただセンターは細めなので少し浮力は落ちますが、とは言えパウダーボードなので十分浮きます。ffのように踏んだ時に飛び上がる感覚が無いと言うだけです。ピンテールなので地形遊びをした際、最後まで舐める感じがあって気持ちいいですよ。
贅沢を言えばシチュエーションに合わせてボードを選ぶという楽しみもありますが、どれか1本持っていれば深雪は楽しめます。
あくまでも選択肢を提供できればと思って設計しています。