Handmade snowbike board for Powder snow

2012年5月1日 at 2:27 AM


部材発注から1週間でプレスまで急ピッチで制作したら失敗したの巻。現在リペア中。

パウダーボード The day – flying fish – リリースのお知らせ

2012年3月14日 at 10:37 AM

いろんな所で色々悪だくみしているイノウエです。
悪だくみのひとつ「パウダーボード」を株式会社エス・エイ・アイさんと組んで出すことになりました。

「The day」というブランド名で「flying fish」というパウダーボードを作りました。年末から2月中旬までテストという名目で遊びまわってました。とにかく楽しいボードができました。

ポイント①最大幅320mm、全長1,780mmで浮きまくり
ポイント②ロッカー構造を採用で浮きまくり
ポイント③アイスバーンや硬い不整地を除いて楽しめる。
ポイント④スノーモト、スノースクートの両方に取り付け可能のマルチホール採用

個人の注文窓口は僕、販売店さんの窓口はエス・エイ・アイさんが担当しています。
ボード単品とフレームセットの2パターンがあります。
ボード単品は10セットのみらしいのであっという間に予約終了となると思います。欲しい方は僕までご連絡下さい。
予約注文メール: taq@happydayz.jp

以下商品の詳細です。

このたび弊社では、スノーバイク界の第一人者として活動する一方、フリーの映像ディレクターとしてスノーバイクや山岳ビデオを世に送り出す長野白馬村在住の井上卓郎氏 (HAPPY DAYZ PRODUCTIONS) とのコラボレーションにより、スノーバイク用パウダーボードの開発を致しました。

開発のきっかけは、井上氏が長年スノーバイクを楽しむ中、「スキー・スノーボードと同等にパウダースノーを滑りたい」と言う想いと、来シーズンで9年目を迎えるスノーモトの「ユーザーの使用目的やゲレンデ環境に少しでも合ったボードを作ることが、ファンの拡大につながる」と言う思いから、このプロジェクトがスタートしました。開発にあたっては、ボードブランドでもある「The Day 最高の滑走日和」にちなみ、最高のライディングを全てのスノーバイクライダーに楽しんでもらいたいということで、スノーモトだけでなくスクートにも装着可能な仕様にしました。

「frying fish」は、最大幅320mm、全長1,780mmとパウダースノーボードにも勝るとも劣らない存在感と圧倒的な浮力で”飛魚”のように飛び、ロッカー構造のフロントボード(ベンド80mm)は、低速時から雪面に浮き出ることを容易にしました。さらにトップからテールにかけて細くシェイプラインを描き、テール側の浮力を落とすことで高いコントロール性能を確保。また、足元のエッジングを重視することでバックカントリーやゲレンデ圧雪バーンでも軽い取り回しが可能になりました。パウダーボードと謳っておりますが、コブ斜面、アイスバーンなどを除き様々な雪質を楽しむことができます。
来シーズンは必ずや多くのライダーに今まで経験したことのない”パウダーライディング”を味わって頂けることを自信を持ってお約束致します。

最後にこの開発プロジェクトに携わって頂いた多くのライダーやボードメーカーの方々に敬意を表すと共に、テストボードによる長時間のテスト走行の末ようやくこのボードを発売できる喜びにあらためて感謝致します。

ボードブランド:The Day 「最高の滑走日和」
ボードネーム:flying fish(フライング フィッシュ)
:コア材/ポプラ サイドウォール/ABS樹脂 ソール/HDPE4400 トップ/バンブー
オーバーコート仕上げ
ボードサイズ:Fボード/全長815mm 全幅320mm・297mm Rボード/全長995mm 全幅301mm・270mm
フレームキット価格/台数:スノーモトXTREME(コンプリートモデル) ¥188,000 (税込) 限定30台
ボードセット価格/セット:frying fishパウダーボードセット     ¥128,000 (税込) 限定10セット
対応機材:スノーモト(09モデル以降のAシリーズ)及びスノースクートに装着することができます。
:先行予約受付期間/2012年3月15日(木)~4月20日(金)
限定数での販売となります。追加生産は致しませんので、あらかじめご了承下さい。
納 期:只今のところ11月下旬を予定しています。
※スノーモトXTREME(コンプリートモデル)の詳細につきましては、後日詳しくご案内致します。

製品のお問合せ
◆販売店様窓口
(株)エス・エイ・アイ
山梨県北杜市長坂町大井ヶ森934-5
電 話:0551-32-6635
メール:sales@saisports.com
※弊社では本製品につきましては個人様へ直接販売はしておりません。

◆個人様窓口
HAPPY DAYZ PRODUCTIONS
長野県北安曇郡白馬村北城9464-128 どんぐりメゾネットB棟
メール: taq@happydayz.jp

パウダーボードを作ろう「コンセプト編」

2012年3月2日 at 6:13 PM

さて間が開きましたがパウダーボードを作ろう第2回「コンセプト編」です。
前回のパウダーボードを作ろう「きっかけ編」をまずお読みください。

図面を引く前にまず明確なコンセプトが必要です。コンセプトを考える上で重要なのは「何をしたいか」と「ある程度コンセプトが固まってきたら軸をぶらさないこと」。コンセプトが決まればあとはいかに形にするかを考えるだけです。

上手い人の意見を聴きまくって全部を落としこもうとすると製品としてはまとまらない場合が多い。だから意見を聴くのではなく滑りをみて、ああここがこうなるとこういう滑りになるのかって考えるようにしてる。あんまり聞き過ぎると最初のコンセプトからズレてしまうから。でも聞かないわけではなく聴くとしたら「どういう滑りをしたいか」ということ。硬いとか軟らかいとかは滑りや体型によって好みは違うしわざわざ聞かなくてもわかるから。。。

上手い人っていうのは結局クセの塊だからね。どんな乗り物乗っても最適化しちゃうんだよね。だから一番参考になるのは初心者。でも初心者にどうだった?って聞いてもまともな答えなんて返ってこないので滑ってるのを見て「どうしてこういう滑りになるのだろう」と考える。

スノーモトだとかスノースクートだからとか言う前にどっちも乗ったほうがいいと思うよ。長所も短所も見えてくるから。あとは滑りを変えないで評価してもダメだと思うんだな。なので僕はどういう滑りをさせたいか考えて設計するようにしてる。今の滑り方で滑りやすい乗り物ではなく道具にあわせて滑り方を含めて提案するものにしないとね。スキーで言うと昔のスキーとカービングスキーと最近のファットスキーだとそれぞれ滑り方が違うでしょ。滑り方を変えさせてでもライダーに余裕が生まれ限界を上げる乗り物になれば理想。だから既存の形にはまったくこだわりは無いです。

そしてハンドメイドしようと思った理由は他人からの評価の良い悪いでなく自分の乗りたい物を作ることが出来る。これが一番の醍醐味。まぁあとはモノづくりが大好きだから。

で本題に戻り、今回のパウダーボードのコンセプトは何かというと単純です。
メインコンセプトは「スキー・スノーボードと同等に深雪を滑りたい」
付随して「ちょっとやばいところ行っても降りてこられる」「コブなどを除き大体のシチュエーションで滑れる」にしました。

でコンセプトを実現するためのポイントが数点。
「浮きにくい・沈むので浮くように」「カウンターがあたる」「スムーズな横滑り」「楽しい雑木林ラン」

次回はココらへんを解決する「設計編」です。


これは何年か前にエイプリルフールネタで書いた(でも図面まで引いている)パウダーボードのひとつ。

パウダーボードを作ろう「きっかけ編」

2012年2月13日 at 3:25 PM

※最初にお断り。ここでのパウダーは広義の新雪・深雪のこととしておきます。本当のパウダーなんて北海道にしかほとんど存在せず、僕の住んでいる白馬でもシーズンに数日あればいいほうです。

今シーズン、スノーバイク界隈のごくごく一部でパウダーボードが大流行。数日、数時間の為にボードをハンドメイドで自作する者、スノーボードをぶった切る者などが現れております。そんな猛者どもの末席に私も加えさせていただければということで数年温めていた(腐らせていた)ボードの材料とアイデアを使って自作してみようと思います。これはその記録である。

まず最初に自作しようとしたキッカケは昔からの知人Banya Craftさんに5年ほど前にハンドメイドスキーの話を聞いたのがはじまり。当時東京で仕事をしていた僕は4年前に白馬に帰ってきてすぐボードの材料(ソール材、エッジ、ガラス繊維などなど)を海外から取り寄せたのだけど持ち前のグーダラな性格なおかげで昨年末まで放置状態になっておりました。先シーズンにハンドメードスクートボードの第一人者Arieさんに出会い作りたい熱が再燃。今シーズン突入直前から制作を開始しておりました。

「頭で考え図面を引いて、手を動かして作り、実際に滑ってみて、壊す」

壊れないのが一番ですが、壊れることによって新たな発見があり経験値が増して次の設計に活きる。多分一番大切なことだと思っています。

ということで、これからだらだらと自作ボードをはじめスノーバイクのボードはなんぞやということを書いていこうと思っています。

滑りも考えも正解も人それぞれ。この記事をキッカケに他人の意見に流されず自分の欲しい物を見つけてもらえれば幸いです。