パウダーボードを作ろう「コンセプト編」
さて間が開きましたがパウダーボードを作ろう第2回「コンセプト編」です。
前回のパウダーボードを作ろう「きっかけ編」をまずお読みください。
図面を引く前にまず明確なコンセプトが必要です。コンセプトを考える上で重要なのは「何をしたいか」と「ある程度コンセプトが固まってきたら軸をぶらさないこと」。コンセプトが決まればあとはいかに形にするかを考えるだけです。
上手い人の意見を聴きまくって全部を落としこもうとすると製品としてはまとまらない場合が多い。だから意見を聴くのではなく滑りをみて、ああここがこうなるとこういう滑りになるのかって考えるようにしてる。あんまり聞き過ぎると最初のコンセプトからズレてしまうから。でも聞かないわけではなく聴くとしたら「どういう滑りをしたいか」ということ。硬いとか軟らかいとかは滑りや体型によって好みは違うしわざわざ聞かなくてもわかるから。。。
上手い人っていうのは結局クセの塊だからね。どんな乗り物乗っても最適化しちゃうんだよね。だから一番参考になるのは初心者。でも初心者にどうだった?って聞いてもまともな答えなんて返ってこないので滑ってるのを見て「どうしてこういう滑りになるのだろう」と考える。
スノーモトだとかスノースクートだからとか言う前にどっちも乗ったほうがいいと思うよ。長所も短所も見えてくるから。あとは滑りを変えないで評価してもダメだと思うんだな。なので僕はどういう滑りをさせたいか考えて設計するようにしてる。今の滑り方で滑りやすい乗り物ではなく道具にあわせて滑り方を含めて提案するものにしないとね。スキーで言うと昔のスキーとカービングスキーと最近のファットスキーだとそれぞれ滑り方が違うでしょ。滑り方を変えさせてでもライダーに余裕が生まれ限界を上げる乗り物になれば理想。だから既存の形にはまったくこだわりは無いです。
そしてハンドメイドしようと思った理由は他人からの評価の良い悪いでなく自分の乗りたい物を作ることが出来る。これが一番の醍醐味。まぁあとはモノづくりが大好きだから。
で本題に戻り、今回のパウダーボードのコンセプトは何かというと単純です。
メインコンセプトは「スキー・スノーボードと同等に深雪を滑りたい」
付随して「ちょっとやばいところ行っても降りてこられる」「コブなどを除き大体のシチュエーションで滑れる」にしました。
でコンセプトを実現するためのポイントが数点。
「浮きにくい・沈むので浮くように」「カウンターがあたる」「スムーズな横滑り」「楽しい雑木林ラン」
次回はココらへんを解決する「設計編」です。
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